配当利回りとは?
配当利回りは、「1株当たり配当金÷株価×100」で算出される株価指標で、投資金額である株価に対して、何パーセントの配当金を受け取ることができるかを示しています。
配当利回りは、予想1株当たり配当金で算出するのが一般的で、単位は「%」です。
株式投資において、配当金は投資家の関心の高い項目と考えられるため、配当利回りは高いほど投資機会を検討するのが基本です。
1株当たり配当金ではなく配当利回りで比べる理由は?
単純に1株当たり配当金で比較しても、投資金額である株価が銘柄ごとに異なるため、有利かどうか一律に判断できないため、同じ基準で比較できる配当利回りを使います。
(図) なぜ配当利回りを使うの?
ともに予想1株当たり配当金が25円の銘柄Aと銘柄Bがあるとします。この2銘柄の予想配当利回りを算出すると、銘柄Aの株価は500円で予想配当利回りが5.00%、銘柄Bの株価は1,000円で予想配当利回りが2.50%です。
この2銘柄を、最低単元の100株ずつ買った場合、銘柄Aも銘柄Bも受け取れる配当金は2,500円です。しかし、同じ投資金額にした場合、配当利回りが5%の銘柄Aは銘柄Bの2倍の配当金を受け取ることができますので、配当金の面では銘柄Aの方が有利だと判断できます。
配当利回りが高いほど投資金額に対して多くの配当金を受け取ることができますが、配当水準を維持できるか(継続性)なども確認することが重要です。その際に利用する指標が「配当性向」です。
配当性向とは?
配当性向は、税引き後の純利益のうち何パーセントを配当金として株主に還元しているかを示す指標です。配当性向は以下の計算式で算出します。
● 配当性向(%)= 1株当たり配当金 ÷ 1株当たり当期純利益(1株利益)×100
配当性向は、成熟した大企業や老舗企業では高くなる傾向があります。一方、利益還元よりも投資を優先することが多い成長企業では低くなる傾向があります。そのため、配当性向の高低のみで企業の良し悪しを一律に判断することはできませんが、配当性向が高すぎる銘柄には注意が必要です。
例えば、配当性向が100%を超える銘柄は1年間の純利益より多くの配当金を出していることになります。配当金は利益から配分するのが基本です。配当性向が100%を超える状況が続いた場合、配当金の水準を維持することができず、減配(配当金が減ること)される可能性があります。
配当金(インカムゲイン)の面から銘柄を評価する場合は、配当利回りの高さだけではなく、配当性向を確認して、配当金の水準が適切かを判断することも重要です。
配当に関する留意事項
配当金は将来にわたって約束されたものではありません。企業の業績動向によって減配になったり、無配転落(配当金がなくなること)したりすることもあります。
配当金や配当利回りが高いから株価が下がっても大丈夫と考えるのではなく、保有している銘柄や投資を検討している銘柄の業績を定期的に確認することが大切です。
また、配当が予想値である場合、当該予想値を算出した者をしっかり確認する必要があります。
みずほ証券ネット俱楽部では、銘柄詳細のページから、配当利回りなどの株価指標を簡単に確認することができます。ぜひご活用ください。
金融商品取引法に係る重要事項