• TOP
  • 始める
  • 投資信託にはどのような種類がある?|運用スタイル別や資産クラス別で紹介
投資信託にはどのような種類がある?|運用スタイル別や資産クラス別で紹介
始める

投資信託にはどのような種類がある?|運用スタイル別や資産クラス別で紹介

SUMMARY

投資信託には実に多くの種類があり、それぞれ異なる特徴を持っています。本記事では、運用スタイル別や資産クラス別といったさまざまな切り口から、投資信託の種類を体系的に解説し、自分の投資目的にマッチした投資信託選びをサポートします。

投資信託とは

投資信託とは、多くの投資家から集めた資金をまとめ、資産運用の専門家(以下、ファンドマネージャー)が株式や債券などをはじめとした資産に分散投資し、運用する金融商品です。投資家は購入時よりも基準価額が上回ったタイミングで売却をすることで売却益(譲渡益)が得られます。

投資信託が選ばれる理由

なぜ多くの投資家は投資信託に投資するのでしょうか。その理由は主に三つあります。第一に、少額から投資できるため、まとまった資金がなくても資産運用を始められます。第二に、投資信託を一つ保有するだけで実質的に複数の株式や債券などに投資することになるため、分散投資によるリスク低減効果が得られます。第三に、投資家に代わって投資のプロである運用会社のファンドマネージャーが投資信託に組み入れる銘柄の選定や運用を行うため、忙しい人や投資初心者でも手軽に資産運用を継続できます。

投資信託の種類

一口に投資信託といってもさまざまな種類が存在します。投資信託を理解し、自分に合った商品を選ぶためには、まず全体像を把握することが大切です。本記事では、①運用スタイル別、②資産クラス(アセット)別、③為替ヘッジの有無、④形態別という4つの観点から投資信託の種類を紹介していきます。

①運用スタイル別の種類

投資信託の運用スタイルは、大きくインデックス型アクティブ型の2つに分けられます。

インデックス型

インデックス型の投資信託(インデックスファンド)は、市場の代表的な指標(ベンチマーク)に連動する運用をめざす投資信託です。日経平均株価や東証株価指数(TOPIX)、米国のS&P500指数など、特定の指数と連動するように運用されています。

市場に連動した運用を行うため、ファンドマネージャーは指数の構成銘柄と同じ銘柄・比率になるよう機械的に運用します。独自の調査などを行わないため運用コストがそれほどかからず、その結果として運用期間中に発生する手数料(信託報酬)が低めに抑えられます。販売手数料のかからないノーロードファンドの多くも、インデックス型です。

アクティブ型

アクティブ型の投資信託(アクティブファンド)は、指標(ベンチマーク)を上回る運用成果をめざして積極的に運用を行う投資信託です。ファンドマネージャーが独自の調査分析に基づいて銘柄を選定し、市場平均を上回るリターンを追求します。

ベンチマーク以上のパフォーマンスをめざすため、綿密な調査・分析が必要となり、運用コストがかかります。その結果、信託報酬がインデックスファンドに比べて高めに設定される傾向があります。優秀なファンドマネージャーによる運用で市場平均を大きく上回るパフォーマンスを上げることもありますが、逆に組入銘柄や相場動向等によってパフォーマンスが市場平均を下回る(例:ベンチマークである指数は10%上昇しているが投資信託の上昇率は5%にとどまる、ベンチマークである指数は10%の下落だが投資信託の下落率は20%に達するなど)こともあります。

②資産クラス(アセット)別の種類

投資対象となる資産によってリスク・リターンの性質が大きく変わります。主要な資産クラスについて解説します。

国内株式型

国内株式型は、日本株を中心に投資する投資信託です。身近な国内企業が投資先銘柄として多く採用されていて、情報収集も比較的容易です。ただし、国内景気の影響を受けやすく、日本経済が停滞している時期には運用成績も伸び悩む傾向があります。

海外株式型

海外株式型は、海外の株式を中心に投資する投資信託です。先進国から新興国まで幅広い地域の企業に投資でき、世界経済の成長を取り込めます。ただし、為替ヘッジなしタイプを選択した場合、円安時には為替差益が期待できますが、円高時には為替差損が発生します。(詳しくは、後述の「③為替ヘッジの有無」をご覧ください。)また、新興国株式を組み入れている場合、高い成長が期待できる反面、値動きが大きくなる傾向があります。

国内債券型

国内債券型は、日本国債や日本企業が発行する社債などに投資する投資信託です。債券の利子収入が主な収益源となるため、株式型と比較して安定的な運用ができます。なお、投資信託が受け取る利子は基準価額に反映されます。一方、金利上昇時には債券価格が下落するため注意が必要です。

海外債券型

海外債券型は、海外の債券を中心に投資する投資信託です。現在の金利環境において、海外の金利は日本の金利よりも高いことが多く、国内債券型より高い利回りが期待できますが、為替変動リスクや投資する国特有のカントリーリスクなどの影響も受けます。特に新興国債券は高利回りが魅力的ですが、その国の政治・経済情勢の影響を大きく受ける可能性もあります。

REIT型(リート型)

REIT型は、上場不動産投資信託(REIT)に投資する投資信託です。賃料収入を原資とした安定的な分配金が期待でき、インフレに強いとされるREITの強みを享受することができます。ただし、金利上昇時には価格が下落しやすく、不動産市況の影響を受けます。
  • 不動産価値の上昇による売却益の増加や賃料上昇による分配金の増加等が期待できるため

コモディティ型

コモディティ型は、金、原油などの商品(コモディティ)に投資する投資信託です。金や原油などの実物資産は、インフレ時にも価値が下がりにくいためインフレ対策に活用され、また株式や債券との相関が低いためポートフォリオの分散効果も高まります。ただし、価格変動が激しい傾向にあり、配当収入や利子収入もありません。

バランス型

バランス型は、複数の資産クラス(株式、債券、不動産、コモディティ等)に分散投資する投資信託です。一つの投資信託で多様な資産に分散投資することができます。バランスファンドは、資産配分が固定されたアセットミックス型、年数とともにリスク資産比率を下げるターゲットイヤー型、市場環境に応じて配分を調整するリスクコントロール型などがあります。

③為替ヘッジの有無

海外資産に投資する投資信託の場合、為替ヘッジがついているものと、為替ヘッジがついていないものがあります。また投資信託によっては、どちらのタイプも用意されており、投資家が選択できる場合もあります。

為替ヘッジなし

為替ヘッジがつかないファンドは、為替変動の影響をそのまま受けます。円安時には基準価額(円ベース)が上昇し、円高時には下落します。ヘッジのためのコストがかからず、投資対象の通貨に対して円安になった場合は為替差益が期待できますが、円高になった場合は為替差損が発生することもあります。

為替ヘッジあり

為替ヘッジがついたファンドは、為替予約などで為替変動リスクを軽減します。為替の影響をある程度抑えられる一方、ヘッジコストがかかります。金利差相当分のコストが基準価額に反映され、特に海外金利が高い環境では、年率数%のコストになることがあります。

④その他の分類

その他にも、投資信託は上記以外の方法で分類することもあります。

公募/私募

公募投資信託は、不特定多数の投資家を対象に募集される投資信託のことで、一般の個人投資家が購入できる投資信託は、基本的に公募型です。少額から購入でき、厳格な情報開示義務があります。

私募投資信託は、機関投資家や資産額が一定基準以上の個人投資家など、限定された投資家向けで、最低投資金額が高額です。

追加型/単位型

追加型投資信託は、運用期間中いつでも購入・解約ができるタイプです。オープン型投資信託とも呼ばれます。

単位型投資信託は、募集期間中のみ購入可能で、運用開始後は追加購入できません。ユニット型投資信託とも呼ばれます。

ETF(上場投資信託)

ETFは、証券取引所に上場している投資信託です。株式と同様にリアルタイムで売買でき、信託報酬が低い傾向があります。売買時には、株式と同様の手数料がかかります。

投資信託を選ぶチェックポイント

投資信託を選ぶ際は、購入時手数料や信託報酬、資産クラス、運用方針などの基本的な項目を押さえておくことが大切です。自分の投資目的やリスク許容度に合った商品を選びましょう。詳しい選び方は以下の記事で紹介しています。

よくある質問(FAQ)

Q. 投資信託の種類が多すぎて選べません。

A. まず投資目的を明確にすることが大切です。安定的に運用したいなら国内債券型やバランス型、積極的に増やしたいなら株式型などを検討してもよいでしょう。最初はオーソドックスなインデックス型から始めて、投資に慣れてきたらバランス型やアクティブ型など異なる運用タイプの商品を探すという段階的なアプローチを踏むのも良いかもしれません。

Q. 毎月分配型は損ですか?

A. 必ずしも損ではありませんが、目的によって向き不向きがあります。定期的な収入が欲しい方には適している場合もありますが、長期的な資産形成をめざす場合は、分配頻度が少ない方が有利な場合があります。

Q. 途中解約はできますか?

A. 多くの投資信託は途中解約できます。追加型公募投信なら、いつでも解約注文を出せます。ただし、解約時に信託財産留保額がかかる場合がある点に留意しましょう。

みずほ証券からの
ひとこと

投資信託は種類や銘柄が多く、また販売会社(証券会社等)によって取扱商品も異なります。商品名には横文字が多く、難しい印象を受ける方も多くいらっしゃるかもしれません。自分ではうまく選べないという方は、店頭で一度相談してみると、自身に合った投資信託を見つけやすくなるかもしれません。


投資信託|みずほ証券

金融商品取引法に係る重要事項

 

合わせて読む


あなたに寄り添い、一緒に前へ

投資の世界をもっと知りたい、深掘りしたい。
進み続ける、あなたとともに。