ETF(上場投資信託, Exchange Traded Funds)は、金融商品取引所に上場している投資信託です。投資信託の一種ですが、一般的な投資信託とは違い取引所に上場しているため、個別の株式と同じように売買することができるのが最大の特徴です。
ETFは、一般に、特定の指数やセクター(業種やテーマで分類したグループ)等にほぼ連動するように運用される投資信託で、対象となる指数・セクターには、日経平均株価やTOPIX(東証株価指数)などの国内株式指数だけでなく、S&P500などの海外株式指数、原油や金などのコモディティ(商品)など、その対象はさまざまです。株式指数などに連動するETFであれば、一つのETFを購入することで分散投資ができます。
ETFは、その投資対象や運用手法によって、さまざまな種類に分類されます。おおまかな分類を知っていれば、投資目的やリスク許容度に応じたETFを検討する際の参考となるでしょう。
- アセット別:株式、債券、REIT、コモディティなど
- 地域別:国内ETF、海外ETF(米国、先進国、新興国など)
- セクター別:自動車、半導体、エネルギー資源、建設など
- テーマ別:ESG、高配当など
- 運用手法別:インデックス、アクティブ、レバレッジ、インバースなど
ここでは、それぞれの分類に応じ、主なETFを紹介していきます。
アセット別
ETFには、株式のみに投資するETFや、債券のみに投資するETF、さまざまなアセットに分散投資するETFなどがあります。
地域別
ETFを投資対象地域で分類すると、大きく国内ETFと海外ETFに分けられます。さらに、海外ETFは、国別や地域別などさまざまな種類に分類されます。
セクター別(業種・業界別)
セクター別ETFに投資することで、特定の産業や経済セクターに焦点を当てた投資ができます。特定のセクターの成長に注目している場合や、ポートフォリオのセクター配分を調整したい場合に有効です。各セクターは経済サイクルや技術革新などの要因によって異なる動きを示すため、セクター別ETFを活用することで、より戦略的な投資が可能になります。
セクター別ETFの種類は多岐にわたりますが、ここではセクターETFの例を紹介します。
テーマ別
テーマ別ETFは、特定の投資テーマや長期的なトレンドに基づいて構成されています。将来の成長が期待される分野や社会的に重要なテーマに投資したい場合に有効です。テーマ別ETFは、従来のセクターや地域の枠を越えて、特定のコンセプトに基づいて銘柄を選定するため、独自の投資機会を提供してくれます。
テーマ別ETFには、ESG(環境・社会・ガバナンス)に配慮した企業に投資するETFや、高配当銘柄に投資するETFなどがあります。
運用手法別
ETFを運用手法(ETFがどのように運用され、どのような戦略を用いてリターンを生み出そうとしているか)
で分類すると、次のようなETFがあります。運用手法の違いは、パフォーマンス、リスク、コストなどに影響を与えるため、投資目的や意向に応じて選択することが大切です。