SUMMARY
株式投資をする際には、どのように銘柄を選ぶのかが重要です。これから株式投資を始めたいと考えている方に銘柄選びに必要な視点を紹介します。
株式投資とは
株式投資の主な魅力 | 株式投資の主なリスク |
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購入時より高い株価で保有株式を売却すれば、その差額(手数料等、税金は別途必要)が利益となります。また、銘柄によっては配当金や株主優待を受け取ることができます。一方、株価の下落によって損失が生じるなどのリスクがあります。
銘柄はどのように選べば良い?
投資する銘柄はどのように選べば良いのでしょうか。銘柄の選び方はさまざまですが、例えば「興味のある業界や企業から選ぶ」「株主優待から選ぶ」「配当に注目して選ぶ」「株価指標から選ぶ」「企業業績から選ぶ」「株価チャートを分析(テクニカル分析)して選ぶ」などが挙げられます。
興味のある業界や企業から選ぶ
自分が詳しかったり、興味のある業界や企業の株式を購入するのも一つの選択肢です。全く知見がない業界や企業を調べても事業の内容や同業他社と比較した場合の具体的な優位性や成長性について理解するのが難しいかもしれません。自分が好きな商品や、お気に入りのサービスを提供している企業であれば、情報収集をより積極的に行うなど、投資の参考になる情報を得やすいのではないでしょうか。分散投資の観点から、日本株だけでなく、米国株式などの外国株式を視野に入れても良いでしょう。外国株式には、世界中の人々が知っているような有名企業や、長年にわたって上昇傾向が続いている企業、株主還元重視で配当金が多い企業など、グローバルに注目されている企業が多数あります。日本株よりも身近な企業もあるかもしれません。
株主優待から選ぶ
株主優待を実施している銘柄を保有すると、企業から優待品を受け取ることができます。内容は企業により異なり、自社製品の詰め合わせや割引券、ギフト券などさまざまな種類があります。自分が受け取りたい優待品の中から、希望する条件に合った銘柄を選ぶのも一つの方法です。株主優待の内容は、ウェブサイトで簡単に確認できます。なお、株主優待はすべての企業が提供しているわけではない点、最低必要株数などの条件があること、また、割当基準日に株主として、株主名簿に記載されている必要があることにご留意ください。
配当に注目して選ぶ
配当金は、企業が利益の一部を株主に還元するものです。株主は、保有している株数に応じて配当金を受け取ることができます。通常は年1回か2回、決算期の2ヵ月~3ヵ月後に配当金が支払われます。なお、配当は実施していない企業もあります。配当の実施状況や配当金額、同業他社と比べた配当金額の多寡などは、各企業のIR(投資家向け情報)サイトや証券会社等のウェブサイトなどで確認し、配当利回り等の指標を活用して銘柄を比較してみましょう。
株価指標から選ぶ
株価指標とは、企業の株価を比較、評価する際に用いるさまざまな尺度のことです。主要な株価指標には、PER(株価収益率)や、PBR(株価純資産倍率)などがあります。どの株価指標も、他の指標と組み合わせて総合的な判断を行うことが重要です。株価指標は、投資情報関連サイトや証券会社のウェブサイト等で確認できます。
PER(株価収益率)
PER(Price Earnings Ratio)は、株価収益率のことです。「株価÷1株当たり純利益(EPS)」で計算され、「パー」または「ピーイーアール」と言います。利益面から株価の割安度を測る指標で、PERが低い(数値が小さい)ほど株価は割安、高い(数値が大きい)ほど割高と判断します。
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PBR(株価純資産倍率)
PBR(Price Book-value Ratio)は、株価純資産倍率のことです。「株価÷1株当たり純資産(BPS、1株当たり純資産)」で計算され、「ピービーアール」と言います。PBRは、企業の解散価値から株価の割安・割高を測るための指標で、基準が1倍、PBRが1倍より低いと割安、1倍より高いと割高と判断するのが基本です。
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配当利回り
配当利回りは、「1株当たり配当金(1株配当)÷株価」で算出される株価指標で、投資金額である株価に対して、何パーセントの配当金を受け取ることができるかを示しています。
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企業業績から選ぶ
上場企業や大企業(資本金5億円以上または負債の合計額が200億円以上)は、決算情報等を開示することが義務づけられています。決算書の内容を分析し、今後の株価の推移を予想して銘柄を選ぶのも一つの方法です。
損益計算書
損益計算書(P/L)は、企業の収益・費用・利益を確認できる書類です。事業の収益性や成長性を知るのに役立ちます。
貸借対照表
貸借対照表(バランスシート、B/S)は、企業の資産・負債・純資産の状態を確認できる書類です。財務上の安定性や健全性を知るのに役立ちます。
キャッシュフロー計算書
キャッシュフロー計算書(C/F)は、企業の資金の流出入を示した書類です。キャッシュフロー計算書では、営業活動、投資活動、財務活動の3つに分けてそれぞれの資金の流出入が記されています。貸借対照表や損益計算書だけでは分からない資金繰りの状況を知ることができます。
株価チャートを分析(テクニカル分析)して選ぶ
株価のテクニカル分析とは、過去の株価の値動きから、トレンドやパターンなどを把握し、今後の株価を予想するものです。チャートは取引の結果を示したものなので、過去に似たようなパターンがあれば、将来も同じようなパターンになる可能性があると考え予測します。株価はさまざまな要因で変動します。将来の株価は不確実であるため、値動きを当てる方法は存在しませんが、一つの判断材料として知識を備えておけば、銘柄を選ぶ際の視野が広がり、株式投資に活かしていけるでしょう。
みずほ証券からの
ひとこと
株式投資で成果を出すために重要な銘柄選び。投資判断に役立つ指標や財務状況などは公開されているため、誰でも確認することができます。どのような方針で投資するのかを考え、必要な情報を集めて銘柄を選び、納得のいく株式投資をスタートさせましょう。